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【 なぜペアドライか 】
美容外科形成外科川崎中央クリニック院長の南部です。
今回はペアドライについて話したいと思います。
多くのクリニックがミラドライやビューホットなど単体でわきが・多汗症の治療を行っている中で、なぜ私はペアドライを始めたか。
ウルセラドライを日々行っていると、やけどもなく非常に良い結果で満足される患者さんがいる一方、
やけどがおきたり、効果が感じられないなどの理由で2回目の治療を希望する患者さんも出てきました。
そんなウルセラドライの治療を行って2年近くが経った時でしょうか、
日本美容外科学会でビューホットの開発者である佐伯先生が、ビューホットによるわきが・多汗症の治療について学会発表されました。
その当時、わきが・多汗症の患者に対してより良い治療はないかと思っていたので、すぐにビューホットを導入し、施術を始めました。
ビューホットは確かに効果のある良い治療器でした。
深さや、出力を細かく設定できるので患者さんの症状や皮膚の状態によって様々な設定で対応できました。
しかしながら、患者さんの中には効果が実感できない方がいらっしゃいました。
ビューホットは36本の先端のみが通電するニードルで深さと出力を変えて治療を行うのですが、
カートリッジによってニードルの先端の通電範囲が微妙に違うため治療効果にバラツキがあるのと、
ニードルとニードルの間は熱が十分に伝わらないために治療効果が不十分なことがあると考えられました。
何層も行えばいいとも思いましたが、皮膚のやけどのことを考えると通常の何倍もの照射をするのには限界がありました。
ウルセラドライは効果を出したいときは照射数をたくさんやればエクリン腺・アポクリン腺を効率よく破壊できる強力な治療ですが、
その反面照射数を増やすとやけどのリスクも増えるため照射数をただ増やせばよいというものではありませんでした。
ビューホットの照射数を増やすのは限界がある、ウルセラドライの照射数を増やすのも限界がある。
ではビューホットとウルセラドライをそれぞれ安全な範囲で照射したらどうか。
それぞれの治療を同時に行うようにしたところ、ウルセラドライ、ビューホットの単体の治療成績より明らかに良くなりました。
またやけどのリスクも減りました。
それ以来、わきが、ちちが、すそわきがの治療に対しては二つの治療器を同時に行うペアドライ治療を始めるようになりました。
二つの治療を行うため、コストも時間もよりかかってしまうのですが、患者さんにはなるべく1回の治療で効果を実感できたらと思い、
患者さんの多くにはペアドライを案内しています。
それでもまだ2回目を希望される患者さんもいらっしゃり、より良い治療を行うため、工夫をして照射を行っています。
数か月で大幅に設定、照射方法が変更となることもしばしあります。
その為、以前にペアドライを受けた患者さんの中には2回目の照射方法が違うなと感じられる方もいらっしゃるかと思いますが、
このペアドライの治療は進化していて常により良い治療を行っているのでご安心ください。
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Doctor
院長 南部 正樹
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